猫の飼育時に注意する3つのポイント
猫を飼育する際に特に注意すべきポイントは、食事・交尾・トイレの3点です。
生まれてすぐの子猫の場合、母親がいれば問題ありませんが、母親がいないケースではしばらくは飼い主が付きっきりで世話をしなければなりません。
母親がいるにも関わらず子育てを放棄してしまった場合も同様で、生後3週間から4週間ぐらいまでは人の手でミルクを与えます。
牛乳を与える家庭も少なくありませんが、牛乳の成分は合わないため下痢を起こすことがあります。
通常は市販の子猫用粉ミルクを購入し、人肌のぬるま湯に溶かして与えます。
最初は上手く舌を使えないため、哺乳瓶で与えるのが楽ですが、生まれたてのまだ体も小さい頃は、哺乳瓶ではなくスポイトを使い一滴ずつ与えます。
専用のミルクが切れてしまった場合は、薄めた牛乳でも問題ありませんが、あくまでもスポットで恒常的に使うのはおすすめできません。
一度に大量に与えず、1日5回から6回程度に分けて飲ませますが、飲みたくない素振りを見せた時には、飲む量が少なかったとしても無理やり与えないようにします。
個体差もありますが、2ヶ月程度経過した頃から離乳食を与える準備をします。
最初は離乳時期に限定した専用のキャットフードを購入して与える方法もありますが、ミルクの中にドライタイプのキャットフードを入れ、柔らかくなった頃にそのままミルクと一緒に与えれば問題ありませんし、手もかかりません。
犬は与えるだけ食べてしまいがちですが、猫はある程度食べる量を自分でコントロールするため、適量よりやや少なめに与え、まだ欲しそうな素振りを見せたら追加で与えます。
多めに与えても勝手に残しますが、お腹が空くと残っている古い餌でも食べてしまいますから、悪くなっていると体調不良の原因となり、何より衛生的ではありません。
自由に外出できない場合は運動量が少ないため、太り過ぎないよう食べる量を飼い主がコントロールすることも大切です。
離乳食には、通常の食事を摂るための練習という意味合いもあります。
最初は餌の食べ方が下手なせいもあり、周囲に食べかすをまき散らしながら食べるため、下に敷き物を敷いてその上に餌の容器を載せます。
新聞紙のように、燃えるゴミと一緒に捨てられるものであれば掃除も楽です。
その後はキャットフードとミルクを混ぜる際に、徐々にミルクの量を少なめにし、たまにウェットタイプのキャットフードを与えます。
1年程度経過すれば、大人用の餌へ完全に移行できます。
大人用の餌はコンビニエンスストア等でも購入できる、ドライタイプのキャットフードが家計にも優しく一般的です。
あまりにも安い餌は原材料に不安があるため、健康被害を考慮すると常識的な値段の餌を与えた方が安心感があります。
食べさせてはいけない食べ物も把握しておく
人間の食事中は、食べているものに興味を示すため、キャットフード以外も与えることになりますが、当然ながら食べさせてはいけない食べ物も存在します。
例えば生のイカは御法度です。
生のイカにはビタミンB1を分解する働きのあるチアミナーゼ酵素が含まれており、人間は問題無いものの猫が食べてしまうと骨の形成に異常をきたし、いずれ歩行困難となり命を落とすことになりかねません。
1度や2度であれば問題ありませんが、定期的に与えるのは危険です。
加熱することで問題は無くなりますから、どうしても与えたい時はしっかりと加熱してから与えます。
ほかに長ネギやニンニク、ニラや玉ねぎなどネギ類も禁物です。
これらにはアリルプロピルジスルファイドが含まれているため、体内で分解できないと赤血球を破壊し健康被害をもたらします。
この成分は加熱しても変わらないため、万が一食べさせてしまいグッタリしている場合は、早めに動物病院で診察してもらうべきです。
このほかチョコレートやぶどう、貝類も健康被害をもたらす可能性から控える必要があります。
トイレのしつけは避けて通れない
家の中で飼育するのが一般的なため、トイレのしつけは避けて通れません。
とはいえ犬に比べると簡単で、専用の容器に砂を入れるだけでトイレと認識してくれます。
適している場所は、室内のうち風通しが良く清潔で、人目につかない落ち着く所です。
子供がいつも遊んでいる場所や、人の話し声が常に聞こえるような位置、いつも食事している場所から近い場合も適していません。砂は無臭のものを選択します。
周りをプラスチックで囲んでいるドーム型は、安心して用を足せるだけでなく、砂が飛び散らないというメリットもあります。
用を足した後に砂をかけるという習性がありますから、囲いがあった方が飼う方も安心です。
一度トイレとして認識すると、以降はそこで用を足すようになりますが、常に砂やシートを入れ替えるなど清潔な状態に保つ必要があります。
わからないことがあれば、砂やシートやキャットフードなどを購入したペットショップで相談するのをお勧めします。
メスを飼っている場合は、交尾に気を遣う
メスを飼っている場合は、交尾に気を使うことも重要です。
特に外出を許しているケースでは、他の猫との交流もあり、いつの間にか妊娠していることが良くあります。
更に増やしたいのであれば問題ありませんが、飼育できないケースを考慮すると、避妊手術も選択肢として考えるべきです。
最終更新日 2025年5月15日 by estwittering