ポータブル蓄電池とは、様々な電化製品に電力を供給できる持ち運び可能なバッテリーのことで、ポータブル電源とも呼ばれています。
キャンプや車中泊などのアウトドアで活躍するとともに災害時の備えとなるため、現在購入を検討中の方も少なくないでしょう。
一方で、現在では様々なメーカーから多種多様な機種が販売されているので、どれを選べばよいか迷ってしまうという方も多いかと思いますが、ここではポータブル蓄電池の選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説していきます。
なお、家庭用蓄電池に関してはエスコシステムズさんに相談すれば提案してくれるはずです。

ポータブル蓄電池の選ぶ際に押さえておきたいポイント

ポータブル蓄電池

蓄電容量

ポータブル電源を選ぶ上でまず押さえておきたいのが、蓄電容量です。
蓄電容量とは、バッテリーにどの程度の電気を貯めておけるのかを表したもので、Whで表記されます。
蓄電容量が大きいものほど消費電力が大きい電化製品を使用したり長時間稼働させたりすることができますが、例えば消費電力が100Wの機器を2時間使用したい場合は200Wh、150Wの機器を3時間使用したい場合は450Whの容量が必要です。
使用する電化製品や同時使用する機器の数にもよりますが、用途別の大まかな蓄電容量の目安としては、日帰りのアウトドアで使用するなら200Wh以上、キャンプや車中泊で使用する場合は350Wh以上、防災目的であれば500Wh以上となります。
なお、蓄電容量選びで迷った場合は、余裕を持って大きめの容量の機種を選択することをおすすめしますが、ポータブル電源は容量が大きくなるほど高額になります。
加えて、容量が大きくなるほどサイズや重量も大きくなり持ち運びが大変になるので、蓄電容量は予算や使用目的に合ったものを選択することが重要です。

出力ポートの種類と数

また、出力ポートの種類と数もチェックしておく必要があります。
ポータブル電源には、USBポート・ACポート・DCポート・シガーポケットなどの出力ポートを備えていますが、出力ポートの種類や数は機種によって異なります。
特に見落としがちなのがポートの数で、数が多いほど多くの電化製品を同時に使用できて便利なので、使用目的に合ったポートの種類と数を備えた機種を選ぶことが大切です。

ACポートの定格出力

ACポートの定格出力も重要な選定ポイントです。
定格出力とは、ポータブル電源が安定して出力できる電力量のことで、定格出力を超える消費電力の電化製品へと給電することはできません。
なお、電化製品の消費電力は取り扱い説明書やACアダプター、メーカーの製品ページなどに記載されているので、事前に確認しておくことが大切です。
また、ACポートを使用する際は、接続する電化製品の対応周波数にも注意を払う必要があります。
日本で使われている電気は東日本では50Hz、西日本では60Hzとなっていますが、例えば50Hzにしか対応していないポータブル電源で60Hzの電化製品を使用すると故障の原因になることがあります。
なお、取扱説明書などに「100―240V、50/60Hz」といった記載がある電化製品であれば、ポータブル電源の対応周波数を気にする必要はありません。

ACポートの出力波形

さらに、ACポートの出力波形もチェックしましょう。
出力波形には、大きく純正弦波・修正正弦波・矩形波の3種類があるのですが、ほとんどの電化製品は純正弦波の電気で使用することを前提に設計されており、修正正弦波や矩形波のAC出力で使用すると故障する恐れがあります。
AC出力の波形が修正正弦波や矩形波のポータブル電源は比較的手ごろな価格で購入することができますが、特にノートPCなどの精密機器を使用することを想定している場合は、AC出力の波形が純正弦波の機種を選択することをおすすめします。

USB出力が急速充電対応している

また、急速充電に対応したスマートフォンやノートPC、ゲーム端末などを所有している方の場合は、USB出力が急速充電対応しているポータブル電源を選ぶと良いでしょう。
急速充電に対応しているかどうかは、「USB PD(Power Delivery)」や「QC(Quick Charge)」といった表記の有無で確認することが可能です。
ただし、急速充電するには専用のケーブルも必要なので注意が必要です。

防災時に役立つ機能が搭載されている

また、ポータブル電源の中には防災時に役立つ機能が搭載されているものも少なくありません。
例えば、ポーラーパネルでできる機種やLEDライトが搭載されている機種などが挙げられますが、ソーラーパネルで充電できれば電源が確保できない場合でも充電できますし、LEDライトが搭載されていれば停電時でも安心です。
もちろんこれらの機能はアウトドアなどでも活躍しますが、特に防災目的でポータブル電源を購入する場合はこのような機能が搭載されているのかも確認しておきましょう。

まとめ

なお、ポータブル電源の信頼性はPSEマークの有無で確認することができます。
PSEマークは電気用品安全法に適合した製品であることの証であるため、このマークがついた製品は信頼性が高いと判断することが可能です。
また、保証期間の確認も重要で、故障のリスクに備えて最低でも1年間の保証がついている機種を選択することをおすすめします。

最終更新日 2025年5月15日 by estwittering